相関係数は、２つのサンプルの遺伝子発現パターンがどの程度類似しているかを図る指標です。主にレプリケイトのデータ間でどのくらいの再現性があるかを評価するために使用されます。

多数のサンプルを対象とする時にサンプル同士の類似性を調べる方法です。相関のある多数の変数を集約し全体のばらつきを最もよく表す「主成分」と呼ばれる変数を合成する多変量解析の一つです。データの次元を削減するために用いられます。ばらつきが大きい成分に縮約して表現できるため、サンプル間の遺伝子発現のパターンの類似性を俯瞰して見ることができます。

サンプル間の距離に基づいて、距離の近いもの同士を１つのグループに順次にまとめていく方法です。生成されたクラスタがさらに上位のクラスタにまとめられていくため、分類結果は階層構造を持つものとなります。階層構造は系統図と呼ばれる図で可視化されます。枝の長さはサンプル間の遺伝子発現パターンの類似性を示します。

サンプル間での遺伝子発現量の変動を色の濃さで表現します。同じグループに分類された遺伝子やサンプルの発現パターンにどの程度のばらつきがあるかを視覚的に把握することができます。

当社のDifferentially Expressed Gene解析（=DEG 解析, 発現変動遺伝子解析）では､群間において有意に発現変動している遺伝子を抽出し､変動値とそのp値, q値を算出します。また､得られた結果を用いてヒートマップ, Volcano plot, MA plotを描画し､発現変動の全体像を様々な角度から俯瞰的に掴むことができます。

2群間において有意に発現変動している遺伝子群において特定の機能が濃縮(enrich)されている、あるいは希薄 (purified)であるかを統計的に評価します。解析結果は棒グラフだけでなく、Bubble plotにより発現上昇／発現減少遺伝子群両方で検出されたGO termについても､上昇と減少のどちらに偏りがあるかを確認できます。これらのグラフを統合して解釈することで、検出された機能の関係性や関与する遺伝子の発現傾向まで視覚的に捉えることができます。弊社ではGO解析用の種々Webサービスでは解析ができない生物種の場合も幅広く対応が可能です。

IPA (Ingenuity® Pathway Analysis) は特定遺伝子群に対して既知のパスウェイ・上流因子・毒性/疾患との関連を探索するためのソフトウェアです。Ph.D.エキスパートが精査した論文の知見をベースに、データに関わる化合物・疾病・毒性・生物学的機能・パスウェイを検索し、働きや関わる分子を可視化します。弊社は日本国内で唯一のIPA受託解析サービスプロバイダーです。年間のライセンスは不要、というお客様向けに1解析から承ります。ご納品後は、必要に応じてIPAの利用方法までサポートいたします。

DEG解析で得られた発現変動遺伝子より、どのような細胞状態にあるか、どのような機能を有するかを予測します。発現変動遺伝子の倍率変化や遺伝子セットに含まれている遺伝子発現の増減のヒートマップ、エンリッチメントスコアの図を作成します。

発現変動遺伝子のプロモーター領域に対してモチーフ解析を行うことで、条件特異的な役割を果たす転写因子を予測します。

取得したペアエンドのシーケンスリードのマッピング位置の情報に基づき、各転写産物がどのようなスプラインシングパターンを示すかを予測します。このパターンは群間で比較でき、条件特異的なスプラインシングバリアントの絞り込みも可能です。

取得したペアエンドのシーケンスリードのマッピング位置の情報に基づき、染色体の挿入・逆位・転座などの組換えにより生じる融合遺伝子を検出します。各融合遺伝子について元の遺伝子名やストランドの方向、break pointの位置などの解析結果と、位置情報とドメインを視覚的に確認することができる図を作成します。

取得したシーケンスデータを用いて、各遺伝子のエキソンーイントロンジャンクションを含むエキソン領域について、SNPおよびINDELを検出します。SNP/INDELに対してアノテーションを付与し、変異がタンパク質の構造に及ぼす影響について予測し、1000人ゲノムプロジェクトにおけるアリル頻度を付与します。これらの変異は合わせて納品する専用ブラウザを用いて確認することができます。

各ピーク領域において全サンプルのRawカウント値/CPM/QN/TMMの値でそれぞれ平均値を算出し、各値の平均値の上位50,000箇所を選抜後します。それら領域のカウント値に基づき、サンプルのPCA解析を実施します。

領域セットに含まれる個々の領域を一定の大きさに揃え、領域とその前後の領域について領域セットの平均を計算してプロットします。ピーク内とその外側のシグナルの強さを可視化し、シグナルの特異性、バックグラウンドの高さなどを確認することができます。更に各領域とその前後3kbの範囲にマッピングされたリード数でヒートマップを描写し、ピーク領域全体を俯瞰することができます。

2群以上において共通する、もしくは群特異的なピークの絞り込みを行い、ピークのリード数の量比を算出します。解析結果には、領域リストおよび各領域の近傍遺伝子リストが含まれます。

各群および2群比較解析により絞り込まれた領域において、転写因子の結合モチーフを探索します。解析結果には、各領域において特異的に濃縮された転写因子結合モチーフのリストが作成されます。

絞り込んだピークに近傍遺伝子を付与し、GO解析を行うことでピークが寄与する遺伝子機能の変化を予測します。

高次元のデータの分布を類似度に基づき低次元空間で表現する方法です。全サンプルの中で最も変数の多い上位1000個のプローブに基づいて、サンプル間のβ値のパターンの類似性を俯瞰することができます。似たものは近くに、異なったものは遠くに配置されます。サンプルはサンプルグループ別に色付けされます。

各サンプルのβ値の分布図を作成します。有効なデータでは0.0と1.0付近での二峰性のピークを示します。

任意の行列を3つの行列の積に分解する方法です。行列で表現される特徴を次元圧縮するために利用され、高次元データの視覚化が可能になります。ヒートマップでは色が濃いほど SVD成分(X軸)と因子(Y軸)が有意に相関している(p値が低い)ことを意味します。

検出されたシトシンにおけるDNAメチル化率の分布や、カバレッジに対する分布を算出し、ヒストグラムを描写します。サンプルごとにマッピングされたメチル化率の算出を行います。

シトシンおよび1000bpに区画された領域に対して、ゲノム領域の区分、CpG領域の区分のアノテーションを付与し、CpGサイトから1Mbp以内に存在する最近傍遺伝子をアサインしたテーブルを作成します。CpG領域区分アノテーション、ゲノム領域区分アノテーションに基づくパイチャートとCpG領域区分およびゲノム領域区分アノテーションに基づくプロットを作成します。

2群間以上の解析において、有意な変動のあるDNAメチル化シトシンおよび領域を検出し、アノテーションを付与します。解析結果には、シトシン/領域リストおよびその近傍遺伝子リストが含まれます。

検出された変異のうち、
intergenic_region/sequence_feature/upstream gene_variant/downstream_gene_variantに該当する変異を除き、各変異の遺伝子上の位置と各アノテーションについてRhelixa Variant Viewerを使用して可視化します。

2群以上において各群で共通する、または群特異的なSNP/Indelを検出し、各SNP/Indelに対してアノテーション（DBSNP、アミノ酸配列変化等）を付与しリストを作成します。

コピー数多型を検出し、特定のサンプル間での差異を評価することができます。コピー数の変動を特定のアルゴリズムを使用して検出します。

Fastqデータを細胞ごとにdemultiplex処理し、全細胞に対する全遺伝子のカウントマトリックスを作成します。合わせて、検出細胞数・遺伝子数等を記載したサマリーファイルが作成されます。

細胞集団の組成の予測、新規の細胞集団の探索・アノテーション、細胞状態の変化のメカニズム予測といった異なる目的に応じて適切な細胞集団のレゾリューションを使い分けられるように、10パターンのクラスタリング結果をご納品します。メガクラスター解析で得られる結果は細胞の多様性の理解へと繋がります。種々の解析ツールとの互換性が非常に高いため、擬似時間軸解析や細胞間のインタラクトーム解析などのカスタム解析を行うことでさらなるバイオロジカルな解釈が可能となる拡張性の高いデータである点が特徴です。

各クラスターの特徴遺伝子と既知の細胞マーカーの情報を比較し、細胞種の予測を行います。

類似した発現パターンを示す細胞を辿ることで、細胞の状態がどのように移り変わっていくかの細胞経路を予測します。

リガンド・リセプターの関係性に基づき、クラスター間の相互作用を予測します。

mRNAのスプライシング量変化を予測し、細胞がどのような状態に変化しているかの方向と速度を予測します。