RNA-seq / 特殊RNA-seq
次世代シーケンサーを用いた遺伝子発現の網羅解析を実施します。
微量サンプルやFFPE由来サンプル、グロビン除去が必要となる全血由来サンプルにも対応いたします。
・既知遺伝子の発現定量解析
・未知の発現領域同定と定量
・スプライシングバリアントや融合遺伝子の検出
マイクロアレイとの違い
特定のRNA配列をキャプチャーするマイクロアレイとは異なり、RNA-seqは転写産物を網羅的に検出することができます。転写産物全体の配列を調べることで未知のmRNAアイソフォームやスプライシングを含めた多くのRNA情報を得られる方法として汎用性が高く、比較可能な公共データが豊富に存在します。
生データプラン価格(データ取得のみ)
データ転送費などの付帯費用コミ
多検体でさらにディスカウント◎
Illumina platform | データ量 | 取得リード長 | 価格/1検体(税抜) | 納期 |
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真核生物(Poly-A選択法,Stranded) | 4Gb | PE150 | ¥32,000 | 4-7週 |
真核生物(Poly-A選択法,Stranded) | 6Gb | PE150 | ¥38,000 | 4-7週 |
真核生物(rRNA除去法,Strand-Specific) | 6Gb | PE150 | ¥54,000 | 5-7週 |
真核生物(微量RNAサンプル) | 4Gb | PE150 | ¥55,000 | 6-8週 |
真核生物(FFPE由来RNAサンプル) | 12Gb | PE150 | ¥88,000 | 6-8週 |
真核生物(グロビン除去あり) | 4Gb | PE150 | ¥54,000 | 6-8週 |
原核生物(rRNA除去法,Strand-Specific) | 1Gb | PE150 | ¥45,000 | 6-8週 |
※上記はtotal RNA受入時の価格です。納期は当社サンプル着日からご納品までの期間を示します。
データ解析プラン
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ベーシック解析
価格:お問合せ
基本解析を実施するプランです。種々の描画により、個別サンプル間のばらつきをスピーディに俯瞰頂けます。
1.データQC
2.リードクリーニング
3.マッピング
4.リードカウント
5.FPKM値/FPKM-UQ値/TPM値の算出
6.相関分析
7.主成分分析
8.階層的クラスタリング
9.ヒートマップ描画 -
スタンダード解析
価格:お問合せ
ベーシックプランの解析内容に加え、ご希望の解析をオプションでお選びいただき実施するプランです。
ベーシック解析+オプション解析
・発現変動遺伝子(DEG)解析
・GeneOntology解析*
・IPAパスウェイ解析*
*実施のために発現変動遺伝子(DEG)解析が必要となります。
その他、GSEA解析やスプライシング解析、融合遺伝子解析、Transcript SNP解析、De novo transcriptome assemblyなども対応できますので、お問い合わせください。 -
プレミアム解析
価格:お問合せ
お客様の研究分野に関する情報を頂き、論文化や事業化までの研究サポートを行うコンサルティングサービスです。
研究目的やご要望に応じたカスタム性の高い高次解析、公共データとの統合解析、論文作成を視野に入れた図版作成など、必要なご支援をオーダーメイドで実施します。
・公共データと統合解析
・閾値・パラメータ調整
・納品後ディスカッション
・解析結果解釈サポート
・Materials&Methods作成
・論文用図版作成など
※スタンダード解析における基本比較解析項目(DEG, GO, パスウェイ解析)につきましては、1検体当たりの料金ではなく、2群1比較=1パターンとして、1パターン当たりでの料金設定となります。
※多群比較の場合、1パターンあたりの比較解析料金がディスカウントされますので、お問い合わせ備考欄に実験群(N=●,●群,計●●検体)と比較パターン数(●パターン)をご教示ください。
当社バイオインフォマティクス解析の特長
DEG解析(スタンダード解析)
弊社のDifferentially Expressed Gene解析(=DEG解析,発現変動遺伝子解析)では、2群間において有意に発現変動している遺伝子を抽出し、変動値とそのp値、q値を算出します。また、得られた結果を用いてヒートマップ、動的なMA plot、Volcano plotを描画し、遺伝子発現変動の全体像やその 統計的な優位性を様々な角度から俯瞰的に掴みます。 GO解析やIPA解析を実施する上で必須の解析となります。
GO解析(スタンダード解析)
Gene Ontologyエンリッチメント解析では、2群間において有意に発現変動している遺伝子において特定の機能が濃縮(enrich)されている あるいは希薄 (purified)であるかを統計的に検定することで、発現変動遺伝子解析より得られる膨大な情報から生物学的な意義を解釈する助けとなります。弊社ではGO解析用の種々Webサービスで解析ができない生物種の場合も幅広く対応が可能です。通常、濃縮されたGO termについて、有意差検定結果を棒グラフで可視化に表現しますが、弊社ではGO termの階層的なつながりを示すとともにバブルプロットでは発現上昇や減少する遺伝子群において検出される同じGO termについても、上昇と減少のどちらにより寄っているかを確認できます。これらのグラフを統合して解釈することで、棒グラフのみでは表現されない、検出された機能の関係性や関与する遺伝子の発現傾向までを一元化し、より多くの情報を視覚的に捉えることができます。
IPA解析(スタンダード解析)
IPA (Ingenuity® Pathway Analysis) はRNA-seqを中心とする様々な形式のデータから既知のパスウェイ・上流因子・毒性/疾患との関連を探索するためのソフトウェアです。Ph.D.エキスパートが精査した論文の知見をベースに、データに関わる化合物・疾病・毒性・生物学的機能・パスウェイを検索し、働きや関わる分子を可視化します。弊社は日本国内で唯一のIPA受託解析サービスプロバイダーです。年間のライセンスは不要、というお客様向けに1解析から承ります。ご納品後は、必要に応じてIPAの利用方法までサポートいたします。
データ解析例
サンプルの受入要件
よくある質問
核酸抽出からご依頼頂く場合は、最低4検体以上からとなります。料金につきましてはお問い合わせください。
目的によって異なりますが、一般的にヒトやマウスでは1検体あたり2000万から4000万リードが必要と言われています。
poly-A選択法では、totalRNAからmRNAを抽出し、シーケンスを実施することになりますので、翻訳される遺伝子の発現量を網羅的に取得します。rRNA除去法では、rRNAのみを取り除くことになりますので、mRNAのみならず、rRNA以外のnon-coding RNAの発現量についても取得することができます。
ベーシックプランはお客様ご自身でサンプル群間の比較解析を進められることを前提とした、基本解析のみを実施するプランです。本プランでは、サンプル個別の遺伝子発現量を算出した上で、データのばらつきを図示します。他社サービスとの違いとして、相関分析、クラスタリング、PCA解析、ヒートマップ作図まで実施いたしますので、個々のサンプルのデータの違いをスピーディに俯瞰いただけます。
スタンダードプランはベーシックプランの解析内容に加え、サンプル群間の比較解析や機能解析を実施するプランです。発現変動遺伝子(DEG)解析,GeneOntology解析, IPAを用いたパスウェイ解析の3点が基本となりますが、その他にもGSEA解析,スプライシング解析,上流因子解析,融合遺伝子解析,SNP解析,De novo RNA-seqなどの対応が可能です。
QIAGEN社が提供するIPA(Ingenuity® Pathway Analysis)を用います。当社はQIAGEN社との契約により、受託サービスが実施できる商用ライセンスを日本国内で唯一保有しております(2022年1月時点)。IPA解析データ(表データ)の納品に加えて、Read Only Licenseを付与致します。このライセンスを利用して、お客様ご自身がIPAを用いて解析結果が可視化されたデータをご覧いただけます。
可能です。別途見積いたしますので、お問い合わせください。
GSEA(Gene Set Enrichment Analysis)とは、特定の機能に関連することが知られている遺伝子セットと、RNA-seqより得られた発現変動遺伝子との相関を算出し、その発現変動によりもたらされる生物学的意義を推定する解析手法です。
発現変動遺伝子や遺伝子群について、そのプロモーター領域に存在する転写因子結合モチーフを解析する手法です。パスウェイ解析を用いる場合と転写因子のモチーフを用いる場合がございますが、研究目的に応じて解析を実施します。
スプライシング解析とは、一つの遺伝子座より転写されるRNAにおいて、選択的スプライシングにより、異なるエクソン領域を包含するRNAを同定する解析手法です。
スプライシング解析には、一般的に1検体あたり4000万リード〜10000万リードが必要と言われています。当社では8000万リード以上のデータ量を推奨しています。
トランスクリプトSNP解析とは、シーケンスより得られたRNA配列を用いて、リファレンスと異なる一塩基多型(SNP)を検出する解析手法です。
当社では4000万リード以上のデータ量を推奨しています。
シーケンスより得られたRNA配列を用いて、染色体の転座、逆位等により生じる複数の遺伝子が連結した遺伝子を検出する解析手法です。
対象とする組織や発現量によって、一般的に1500〜7000万リードが必要と言われています。
当社では5000万リード以上のデータ量を推奨しています。
リファレンスゲノムが未知または不十分である生物種において、シークエンスにより得られたRNA配列をassembleし、検体で発現している転写産物の配列を構築する解析手法です。
生物種に依存しますが、当社では8000万リード以上のデータ量を推奨しています。
可能です。2群間総当たりで比較する場合と、全群で比較するパターンがございます。それぞれ料金が異なりますので、詳細はお問い合わせください。