順天堂大学とRhelixa、軽度認知障害に対する新規診断キット開発に向けた共同開発研究を開始

プレスリリース

学校法人順天堂 順天堂大学(本部:東京都文京区、以下「順天堂大学」)大学院医学研究科老人性疾患病態・治療研究センター(研究代表者:舩山学)および株式会社Rhelixa(本社:東京都中央区、代表取締役:仲木竜、以下「Rhelixa」)はこの度、DNAメチル化*をマーカーとした軽度認知障害に対する新規診断キットの開発に向けた共同研究を開始しました。

<研究の背景>
厚生労働省によれば、日本の高齢化の進行により、2025年には65歳以上の人口が3,600万人を超えると推計されており、このうち、約5人に1人にあたる19%の方が認知症を発症すると予測されています。さらに、厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」では、要介護者の中で介護が必要となった主な原因の第一位は「認知症」でその割合が約24%に上ります。このように、認知症は患者本人だけでなく、その家族にも負担がかかることが少なくないことから、軽度認知障害を早期に診断し、認知症に至るまでの進行を予防することの重要性と社会的意義はますます高まっています。

しかしながら、自覚症状があっても病院へ向かう第一歩が踏み出せないまま症状が進行してしまったり、どの時点で受診すべきかの判断に迷ってしまったりすることも珍しくありません。このような背景から、早期の軽度認知障害に対応した、家庭内で簡便に検査できる診断キットの開発を構想して参りました。

<研究の目的>
順天堂大学はRhelixaと共同で、超早期から重度の認知症まで簡便にモニタリングできるDNAメチル化バイオマーカーの探索を進め、症状の段階に応じて変動するDNAメチル化領域を発見するとともに、その中から候補遺伝子を同定しました。

この度、認知症および軽度認知障害のバイオマーカー候補遺伝子と認知症との関連を明らかにするために、認知症病態形成に重要な分子tauの異常凝集に焦点を当て、細胞モデルや動物モデル、および認知症患者脳を用いた解析を実施します。さらに、認知症患者検証コホートを構築の上、前向き研究を実施することで、製品化に向けたPoC取得への準備を完了させることを目的とします。尚、本開発研究は順天堂大学が運営する次世代イノベーション創出基金GADUIアワードに採択されました。

【本リリースに関するお問い合わせ先】
株式会社Rhelixa
経営企画室 松野 智行
メール: press@rhelixa.com

*: DNAメチル化
DNAメチル化とは、DNA分子のシトシン塩基にメチル基が付加される化学的な修飾のことを指します。この修飾は、特にCpGサイトと呼ばれる特定の配列で頻繁に見られます。これまでの研究から、DNAメチル化は環境・加齢などで変化することが知られており、近年がんをはじめとしたさまざまな疾患の発症に大きく関与することが明らかになっています。

株式会社Rhelixa(レリクサ)について

当社は最先端のゲノム・エピゲノム解析で培ってきた技術を活用して、生物学・医学・薬学領域における基礎研究や製品・ソリューションの開発、またはそれらの受託業務を行っています。次世代シーケンサーにより得られるエピゲノムデータの他、ゲノムやトランスクリプトーム、メタゲノムデータを組み合わせた統合的なデータ解析により、細胞制御の詳細なメカニズムの予測や精度の高いマーカーの探索を行います。また、研究開発のあらゆる場面で必要となるデータの統計解析や図版作成を基礎知識を必要とせず誰もが手元で実現できる環境を提供しています。