[エピゲノム入門]4-3. エピジェネティクスの解析法

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このページから学ぶこと

・エピゲノムの具体的な解析方法を知る

・ヒストンのエピゲノムの解析方法に「ChIP-seq」や「ChIP-qPCR」がある

・メチル化DNAの解析方法に「バイサルファイト処理」がある

​エピゲノムを調べる

ここまでエピゲノムの仕組みや応用例について解説しました。「クロマチン構造の変化とRNA合成」で述べたように、エピゲノムの仕組みは、大きく分けて2段階あります。ひとつは、ヒストンというタンパク質のアセチル化などの変化。もうひとつは、DNA自身のメチル化です。

例えば、培養細胞に、薬剤や食品中の機能性成分を与えたものと与えないものを用意してそれぞれのエピゲノムを調べる、つまりヒストンのアセチル化やDNAのメチル化を調べることで、その薬剤や機能性成分がどの遺伝子の発現にどう作用するのか、エピゲノムの観点から理解できるようになります。

この記事では、エピゲノムを調べる手法として具体的に何があるのか紹介します。

ヒストンに関するエピゲノムの解析方法

最初に紹介するのは、ヒストンのアセチル化やメチル化などを調べる手法です。

ヒストンの一部はアセチル化やメチル化がされており、遺伝子発現と関係します。例えばヒストンがアセチル化されたところではRNAが合成されやすい、つまり遺伝子が発現しやすい状態にあります。

そこで、アセチル化されたヒストンだけを見つけることができる物質を用意します。この物質を「抗体」といいます。抗体とは、病原体などが体の中に入ったときに病原体と結合するものとして知られていますが、ここでは「アセチル化やメチル化されたヒストンに結合できるもの」と考えてください。

アセチル化されたヒストンに結合できる抗体を使えば、アセチル化されたヒストンだけを見つけることができます。どこのDNAを調べれば、アセチル化されたヒストンに巻きついているDNA領域の遺伝子が発現しやすい状態になっているのかわかります。

ヒストンの集合体は「クロマチン」と呼ばれているため、上記の方法でエピゲノムを調べる方法は「クロマチン免疫沈降法」といいます。英語では「chromatin immunoprecipitation」といい、略称としてChIP(チップ)とよく呼ばれます。

ChIPには、全遺伝子をまとめて調べる方法と、特定の遺伝子に限定して調べる方法があります。

すべての遺伝子(ゲノム)のヒストンの変化を網羅的に調べる方法を「ChIP-seq(チップ・セック)」といいます。seqは、DNAの塩基配列を調べる機器である次世代シーケンサー(next generation sequencer)からとったものです。まんべんなく調べることができるメリットがある一方で、個々の遺伝子について詳細な変化をとらえにくい欠点があります。

もうひとつの、特定の遺伝子に限定して調べる方法は「ChIP-qPCR」といいます。qPCRという方法を使って、例えば10万個の細胞のうち何パーセントでアセチル化が起きているのか、詳細な数値で検出できます。

大まかにいえば、ChIP-seqは「広く浅く」、ChIP-qPCRは「狭く深く」ヒストンの変化をすることができる方法です。

メチル化DNAの解析方法

DNA自身のメチル化を調べる方法はいくつかあります。しばしば用いられる方法は「バイサルファイト(BS)処理」というものです。この処理を行うと、メチル化されたシトシンはそのまま、メチル化されていないシトシンは「ウラシル」という別の塩基に変化します。つまり、ウラシルに変化したかどうかで、その場所のシトシンのメチル化を調べるのです。

実際には、特定のシトシンの場所のみ調べることができるメチル化特異的PCR法(MSP法)、もう少し広い範囲でシトシンのメチル化を調べることができるBS-seqなど、様々な手法があります。さらに、ゲノム全体を網羅的に調べる方法としてBeadChipや全ゲノムバイサルファイトシークエンス法(WGBS)があります。こちらもChIPと同様、調べる範囲や精度に合わせて手法を使い分ける必要があります。

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